Microsoftは米国時間6月13日、「Office.com」と「Office 365」のデザインアップデートを提供することを明らかにした。ビジネスユーザーと一般ユーザーに向け、6月よりロールアウトを開始するという。



今回のアップデートによる主な変更点は以下の通り。

 

  • シンプルになったリボン
  • 新しいアイコンと色
  • 検索機能の向上

 

このデザインアップデートとは別に、Microsoftは、スタンドアロン型Officeの次期版を2018年下半期にリリースすることも計画している。

Officeのデザインアップデートの詳細については、Microsoftのブログか、Microsoftによる以下の動画を参照されたい。

Amazon Web Services(AWS)は米国時間6月5日、「Kubernetes」をAWS上で簡単に実行できるようにするマネージドサービス「Amazon Elastic Container Service for Kubernetes」(Amazon EKS)の一般提供を米国東部(バージニア北部)と米国西部(オレゴン)で開始したと発表しました。

同社はこのサービスを2017年に「re:Invent」カンファレンスで発表していました。今回の一般提供開始により、同サービスはKubernetesのフルマネージドサービスという点で「Google Cloud Platform」と「Microsoft Azure」と肩を並べることになります。

Amazon EKSが提供されるまで顧客は、Kubernetesの管理インフラを複数のアベイラビリティゾーン(AZ)をまたがってプロビジョニングしたり、不安定なインフラを置き換えたり、サービスの停止時間について頭を悩ませたりする必要がありました。

それでも、Amazonがブログで紹介したCloud Native Computing Foundationの調査では、KubernetesをAWSで稼働していると回答したユーザーは他のどのクラウドプラットフォームよりも多く、57%に達していました。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

米Adobe Systemsは6月7日、Flash Playerの深刻な脆弱性を修正する臨時セキュリティアップデートを公開しました。脆弱性を突く攻撃の発生が確認されていることから、最優先で対応するよう呼び掛けています。

Adobeのセキュリティ情報によると、今回のアップデートでは、「Flash Player 29.0.0.171」までのバージョンに存在する4件の脆弱性を修正した。うち2件については任意のコード実行に利用される恐れがあり、緊急度は同社の3段階評価で最も高い「クリティカル」に指定しています。

このうちの1件(CVE-2018-5002)は、Windowsを狙った限定的な標的型攻撃に利用されたことが分かっている。Office文書に悪質なFlashコンテンツを仕込んで、電子メールで送信する手口が使われているという。

脆弱性を修正した最新バージョンの「Flash Player 30.0.0.113」は、Windows、macOS、Linux、Chrome OS向けに公開された。Linux以外では優先度「1」と位置付け、直ちに最新バージョンに更新するよう促しています。

セキュリティ企業ICEBRGによると、今回の未解決の脆弱性を突く攻撃では、中東の組織や個人が狙われたと思われる。Office文書が使われたのは、主要Webブラウザが初期設定でFlash Playerの自動再生を無効にする措置を講じる中で、Officeは今もFlashを含むActiveXコントロールの組み込みをサポートしているためだとICEBRGは分析します。

Microsoftは2019年1月から、Office 365でFlashとShockwave、Silverlightのコンテンツをブロックすると表明しています。

Microsoftは台湾の台北で開催中の「COMPUTEX 2018」で現地時間6月6日、「Windows 10 IoT Core Services」を発表した。これは、以前から無償で提供されている「Windows 10 IoT Core」を補完する有償サービスです。

Microsoftによると、Windows 10 IoT Core ServicesはセキュアなIoTデバイスを製品化したいと考えているパートナーに向けたサービスだという。

Windows 10 IoT Coreは「Windows 10 IoT Enterprise」とともに、「Windows Embedded」の後継である「Windows 10 IoT」を構成するエディションです。各エディションがサポートしている機能について以下に簡単に述べておきたいです。

Windows 10 IoT Coreでは、SAC(Semi-Annual Channel:半期チャネル)を選択しているユーザーに対して1年に2回のアップデートによって新機能が提供される一方、Windows 10 IoT Core Servicesでは機能アップデートは提供されず、セキュリティアップデートのみが提供されます。Microsoftはこれにより、Windows 10 IoT Coreが10年間のサポートを提供するLTSC(Long-Term Servicing Channel:長期サービスチャネル)リリースになると説明しています(Windows 10のLTSCリリースの場合、同社は通常、10年間サポートされるLTSCを2~3年毎にリリースしている)。

2月に発表されているように、今秋に公開される予定のWindows 10 IoT EnterpriseリリースからLTSCオプションが提供されるため、ユーザーは定期的な機能アップデートを適用しなくても済むようになります。

Windows 10 IoT Core Servicesは、最近発表された「Device Update Center」(DUC)もサポートしているため、ユーザーはデバイスのアップデートを作り出し、カスタマイズし、統制できる。なお、アップデートはOSやデバイスドライバ、OEM固有のアプリやファイルに適用することができます。

また、Windows 10 IoT Core Servicesでは「Device Health Attestation」(DHA)によって、「ハードウェアレベルで証明されたセキュリティ」を、個別のクラウドサービスを介したデバイスの信頼性保証によってさらに強固にできます。

Microsoftは同社ブログへの投稿に、「これらの機能によりユーザーは、Windows 10 IoT Coreを搭載したデバイスを製品化し、『Windows』と同等レベルとなるエンタープライズグレードのセキュリティとサポートを実現できる」と記しています。

Windows IoT Core Servicesは現在、「限定プレビュー」段階となっている。限定プレビューに参加するには、iotservices@microsoft.com宛てにメールを送信すればよい。また、2018年7月より対象範囲を広げたプレビューが開始され、2018年中に一般提供が開始されるという。

ソラストが有効性確認

ソラストは新入社員の離職を防ぐ取り組みで人工知能(AI)の有効性を確認した。AIで退職リスクが高いと判定された社員に適切な対策を講じたケースでは、それを行わなかった場合に比べ離職率が大幅に低下することが分かりました。

新入社員の面談でコミュニケーションシートに記載されたコメントをAIで解析し、面談者が見逃しそうな文章や表現の機微を捉えて退職リスクを判定します。2017年9月から半年間かけ、AIで判定した社員が本当に退職リスクが高いのかを検証しました。

具体的にはAIで退職リスクが高いと判定した社員約100人を無作為にグループAとBに分ける。Aの社員には面談を追加した上で配置換えやシフト変更の対策を講じました。一方、Bの社員には特別な追加措置を行わなかったんです。その後、入社後3カ月間の退職者数を比較したところ、Bの離職率が37%だったのに対し、Aは16%にとどまりました。

同社は全国1500以上の医療機関で受け付けなどの医療事務サービスを提供します。新入社員は年約5000人に上り、年7回の面談を行っています。

日本オラクルは6月4日、東京都主税局(都主税局)が取り組む人工知能(AI)を活用したチャットボットの実証実験に参画していることを発表しました。

都主税局が7月2日まで実施している「納税や納税証明に関する問い合わせ」の実証では、納税者の問い合わせに自動で応答するAIチャットボットの仕組みを日本オラクルのクラウドサービスで構築しています。日本オラクルはその結果を提供する。このAIチャットボットには、カスタマーサービスを支援する「Oracle Service Cloud」、データベース基盤をクラウドで提供する「Oracle Database Cloud」、クラウドで開発する多言語アプリケーション実行基盤「Oracle Application Container Cloud」などを使用しています。

都主税局では、より質の高い納税者サービスの提供に向けて、5月1日から税務分野におけるチャットボットの有効性や可能性などを検証する実証実験を開始しています。

「納税や納税証明に関する問い合わせ」に関するチャットボットの実証では、300項目にわたる同システムの構築を日本オラクルが支援しています。実証の結果として、利用に関するアンケート結果の集計、チャットボットの応答時間、質疑応答のヒット率および傾向などを提供します。

なお同チャットボットは、都主税局ホームページに設置したリンクから起動して利用てきます。

医療の未来は「AI」なしには語れません。ですが、まだまだ利用できるAI医療技術はそれほど多くはないのが現状です。

2017年、「TedMed」カンファレンスに登壇したAI研究者のグレッグ・コラード博士は、医療の専門家たちを前に次のように率直に語りました。「AIの手助けを得て意思決定を行う医者たちが増えることで、過去100年のあらゆる進歩にも増して、飛躍的に治療技術は向上するでしょう」と。

コラード博士はGoogle AIの主席研究者であり、機械学習(人工知能における研究課題の一つであり、人間が自然に行っている学習能力と同様の機能をコンピュータで実現させようとする技術・手法のこと)の専門家でもあります。彼曰く、「現代の診療において大切なことは、情報の嵐をどうのように乗り越えるかになります。そうしたときにAI(そしてマシンラーニング)を味方につければ、暴れまくるデータという獣をまるで手なづけることができたかのように有効利用できるのです。そしてさらに、需要に応える的確な治療を拡大するために最高の手段となるのです」とのことです。

これは現時点では、「SFじみている」と思う人も多いかもしれません。ですが、マイクロソフトやアップル、IBM、グーグル、インテル、GEなどと連携する病院や研究者、メディカルスクールなどで働く人々にとっては、これが今現在展開している現実なのです。 

企業はあらゆるアルゴリズムを開発しています。このなかには医療記録を分類したり、治療法を決定するものだけでなく、敗血症を早ければ12時間以内に診断したり、次の医者のアポイントをキャンセルする患者を予測するものさえあるのです。さらには、クラウドベースのディープラーニング技術によって、すでにMRI画像を解析して血流の状態を評価し、最高の放射線科医よりもスピーディかつ正確に心臓病を発見するために利用されているのです。

マイクロソフトが「Mixed Reality(MR)」として、VRやARを統合した世界を推進しています。一方で、VR・AR関連世界は動きが早く、OculusやGoogleのような強いプラットフォーマーだけでなく、スタートアップ企業からの追い上げもあります。発展途上の技術であるだけに、マイクロソフトのような大手であっても、安穏とはしていられる状況ではないです。

マイクロソフトは「クラウドと開発環境」の会社でもある。5月初めにシアトルで開催された開発者会議「BUILD 2018」、そして、5月22日・23日に東京で開催された「de:code 2018」でも、デベロッパーによるMRの活用例と、マイクロソフト自身の考えるMRの活用方法について、様々な発表がなされました。

de:code 2018の開催に合わせて来日した、米マイクロソフト・Mixed Reality Studios General Managerのロレイン・バーディーン氏に、マイクロソフトが考えるMRの活用について聞きました。

■HoloLensは「ファーストライン・ワーカー」を狙う

現在、HoloLensやVRタイプの「Windows Mixed Reality Immersive Headset」は、どのようなビジネス状況にある、とマイクロソフトは考えているのだろうか。バーディーン氏は次のように説明しています。

バーディーン氏(以下敬称略):特にHoloLensを中心に、すでに様々なカスタマーがいて、それぞれの目的にMRを活用しようとしています。その中でもマイクロソフト自身は、仕事空間・産業用途、そして「ファーストライン・ワーカー」向けに集中しています。

ファーストライン・ワーカーというのは、主にマイクロソフトが自社のビジネス向け製品を販売している時の区分だ。工場のラインの中や工事現場、販売店のレジ業務といった、「現場の第一線」という意味合いを持つ。そこでどういう使い方を想定しているかはのちほど述べます。

今回、de:codeに合わせ、日本国内のWindows Mixed Reality関連開発パートナーの事例が多数公開されます。その多くは、実際の製造や管理の現場での利用、もしくはその研修を目的としたアプリケーションが多かったんです。

例えば東京電力とポケット・クエリーは共同で、発電所や工事などの現場での利用を想定した活用の研究成果である「QuantuMR」をデモした。これは、その場に合わせた情報を表示することで、現場作業をカバーするもの。例えば異音が発生している場合には、正常な音と異音を並列に示すことで、今のトラブルがどういう状況なのかを判断する手助けをする……といった使い方ができます。

また、インフォマティクスが開発中の「GyloEye Holo」は、建築現場で、図面データをそのままHoloLensで現実の空間に表示します。図面データを合わせて見ることで、現場の施工状況との差違を発見し、作業を円滑化することが目的です。

こうしたアプリケーションは、まさにマイクロソフトのいう「ファーストライン・ワーカー」に向けたものです。これはもちろん、HoloLensのような機器がそうした現場に向いている……という分析あってのものであります。

バーディーン:ファーストライン・ワーカーは、非常に高度で多くの作業を求められ、情報支援も必要とされている一方で、コンピュータ化が難しい職種でした。なにしろ、両手が使えないシーンが多いですから。それに、エキスパートである彼らは、作業のために、とても高度な「道具」を使いこなすことを求められています。そこに、複雑で使いづらいシステムを導入することは、現実的ではありませんでした。

しかし、HoloLensのようなコンピュータで、Mixed Realityを使った支援であるならば、彼らにより良い作業環境を提供できるはずです。ですから、まずはファーストライン・ワーカー向けに、とても強いニーズがあると考えています。

マイクロソフト自身が公開したアプリケーションも、ファーストライン・ワーカー支援の側面を持ったものだった。Build 2018でその存在が公開された「Microsoft Layout」と「Microsoft Remote Assist」がそれだ。de:codeと時期を合わせるように、5月22日より、プレビュー版アプリが、期間限定で無料公開されています。

Microsoft Layoutは、実際にモノを置く前に、仮想空間の中に物体を置き、レイアウトを試してみることができるもの。Microsoft Layoutの特徴は、HoloLensという実空間をシースルーで見られる、いわゆるARデバイスを使い配置できることに加え、配置する空間の壁や天井などの設定が容易なことだ。ARではこうした用途提案は多いが、Microsoft Layoutはすぐに住宅や家具の販売の現場で使えそうだ、という印象を受けました。

Microsoft Remote Assistは、Mixed Reality環境内で「誰かと対話しながら仕事を進める」ためのアプリケーションだ。HoloLensに写る画面上には、ビデオ通話が表示される。こちらの視界の映像は相手に表示されているのだが、そこに対し通話している相手は、矢印を追記したり、マーキングをしたりできる。要は、自分がやっている作業の場所に、作業に関する指示が「実際に書き込まれる」のだ。もちろん、両者は同じ場にいる必要はなく、ネットを介した遠隔地同士で、こうした作業支援が行える。従来であれば「経験者と未経験者」がセットになり、その場で実際に対話しながら進めなければならなかったことも、MRを介して行なえるようになっています。

筆者も実際に体験したが、これはなかなか衝撃的だった。同じようなコンセプトの技術はARに関連する多数の企業が開発中だ。冒頭で紹介した、東京電力の例もそのひとつである。だが、同時に、Remote Assistを体験してみるとさすがに現実味を帯びてくる。Remote Assistは「QuantuMR」ほど複雑なことはしていないが、一方でとても現実的で、すぐに導入出来そうな完成度になっています。

Microsoft Remote Assistの場合特に重要なのは、HoloLensをつけて「いない」側のシステムとしては、既存の対話システムを活用している、ということだ。マイクロソフトのチャットベースによるコミュニケーションサービスである「Microsoft Team」が使われており、この中でビデオ会話を使うことの延長線上として、HoloLensによる作業支援が行えるようになっている。Microsoft TeamはOffice 365の一部になっているので、HoloLensのような機器を導入すれば、Office 365と比較的簡単に使えるようになります。

この2つは、de:codeにおけるバーディーン氏のプレゼンテーションでも中心的に扱われていた。マイクロソフトとしても、こうした使い方こそがHoloLensの当面の軸、と考えている証です。

■現在のMRは「パイロット開発」段階

こうした業務系アプリケーションは、現在どこまで導入が進んでいるのだろうか? バーディーン氏は「現在、第二段階に進んでいる」と説明します。

バーディーン:すべてのMRを利用とするカスタマーは、3つのフェーズを通過します。それは「コンセプトの検証」「パイロット」「デプロイ」です。まず、最初に出てきたアイデアが正しい方向性のものであり、実用に足るものかを検証する必要があります。これが「コンセプト」の段階です。それから、実際のビジネスシステムやコミュニケ-ションに組み込み、問題と想定のギャップを確認します。これが「パイロット」。それから、実際の仕事の一部として運用を開始するのが「デプロイ」です。

現状、非常に多くのカスマターが「パイロット」の段階に進んでいます。HoloLensが出てから1年半が経過しましたが、その間に多くの企業がコンセプトの検証を行ない、どこにブレイクスルーの可能性があるかを考えました。日本にいる多くの顧客の場合、そこから「パイロット」ステージへと移行しており、いくつかの企業はまだコンセプトの段階です。

第三段階である「デプロイ」までには、時には2年・3年と時間がかかることもあります。新しい技術を使う側が理解し、使えるようになるまでの時間も必要です。

■コンシューマとの接点は「1 to many」用途に

一方で、こういう見方もできる。

新しいコンピュータの多くは、まず「企業向け」に開発が進む。なぜなら、用途が明確であり、課題解決のためにコストを支払う意思も意図も明確だからだ。PCそのものもそうだったし、携帯電話やタブレットもそうだった。ある意味で定番の発想だ。

コンシューマも含めた、全体的なビジネス展開の構図を、マイクロソフトとしてはどう描いているのだろうか?

バーディーン:Immersive Headsetは主にエンターテインメント向け、ゲームなどに広がっています。一方で、HoloLensはビジネス向けが主軸です。ファーストライン・ワーカー向けがまず大きな可能性を持っています。それはやはり、「ファーストライン・ワーカーはPCを持って作業ができなかった」からであり、そこに、まずHoloLensを使うニーズがある、と考えています。ただし、最初のフェーズがファーストライン・ワーカーなのであり、チャンスはそこからさらに広がっています。

一方でコンシューマ向けには、いわゆる「B2C」の分野に、大きな可能性があるはずです。博報堂とマイクロソフトが共同で開発した、「MRミュージアム in 京都」は体験していただけましたか? 非常にすばらしいアプリケーションだと思います。博物館向けの体験を作ることには、大きな可能性があります。5月24日から限定で公開された「ゴジラ・ナイト」も似た例ですね。こうした「1 to many」向けのアプリケーションをMixed Realityで展開していく市場は大きいはずです。ミュージアムだけでなく、コミコンのようなイベントでの展開も考えられます。

バーディーン氏が挙げた「B2C」「1 to many」向けの用途は、VRやARの産業の中でも、現在急速に立ち上がりつつある用途だ。VRについては、バンダイナムコが展開する「VR ZONE」に代表される、アミューズメント施設での導入が、個人向けよりも先にビジネス化したが、これは、機材とアプリケーション開発、双方のコストを考えた場合に、割に合いやすいからでもある。

HoloLensを使ったMixed Reality体験としては、マイクロソフト自身が積極的に「1 to many」型の事例を積み重ねている。「MRミュージアム in 京都」と「ゴジラ・ナイト」はその好例であり、とにかくどちらも完成度が高い。

「MRミュージアム in 京都」は、国宝「風神雷神図屏風」に関する解説を建仁寺の僧侶に聞く……というMRアプリケーションなのだが、僧侶がMRで登場するだけでなく、「風神雷神図屏風」の世界を屏風の「外」に描き出す、という、MRならではの作りになっている。

今回、de:codeにあわせるように公開された、もっとも大規模なHoloLensアプリケーションが「ゴジラ・ナイト」だろう。こちらは、別途記事も掲載されているので、そちらも合わせてご覧いただきたい。「夜の日比谷をゴジラが襲う」アトラクション、と書くと1行で終わってしまうのだが、とにかく凝りに凝ったアプリケーションだ。あまりに真面目に作りはじめたがゆえに、「製作中、『ここまでやるならこちらからシナリオなども提案してガチで』と東宝側から言われた」(マイクロソフト担当者)という力作。「シン・ゴジラ」の世界観に合わせ、日比谷でゴジラ撃退を試みるチームのメンバーになりきれる。MRなので当然実際にはゴジラも作戦指令もないのだが、自分が体験中に構えていたカメラにゴジラや作戦指令図が写っていないのが不思議……と一瞬思うくらい、力が入りまくったアプリだった。この場・この時しか体験できないのがもったいないほどだ。

■人とも機械とも「空間を共有する」世界へ

一見、B2Bの「ファーストライン・ワーカー」向けとB2Cの「ゴジラ・ナイト」には、関連がないように見える。しかし、実際には同じ共通の要素がある、と筆者は感じた。

それは「コミュニケーション」と「空間共有」だ。

「ゴジラ・ナイト」は、複数の人がHoloLensを介し、実際には存在しないゴジラなどの映像を「そこにあるもの」として共有していた。ファーストライン・ワーカー向けのアプリケーションでも、作業環境を複数の人々が共有することで作業効率が高まっていく。

これまで、VRやARのアプリケーションは、「自分がある世界に没入する、入り込む」ことが脚光を浴びてきた。しかし、実際に活用をすすめていくならば、「視界や情報を他人と共有する」、すなわち、仮想空間を他人と一緒に活用できるようになって、はじめてその価値が高まるのだ。これは昨年、HoloLensの産みの親であるアレックス・キップマンにインタビューした際、彼が「コラボラティブ(協調的)コンピューティング」として提唱した概念そのものである。

バーディーン氏も。「コネクテッド・ワークフローやリモートアシストの分野には、様々な可能性がある」と、コミュニケーションを加味した使い方に大きな価値がある、と説明する。そして、情報の共有は「人とだけではない」とも言う。

バーディーン:重要なのはカスタマーの問題をどう解決するか、です。そのためには、空間の中にある様々な情報を採り入れ、情報を活用する必要があります。IoT機器やセンサーからの情報を可視化することで、いま、周囲がどのような状況にあるかを認識できるようになります。異常があれば、そこでアラートを出すことも可能になります。

エッジIoTをMRと融合し、さらに、情報から先を予知する能力をもったAIを組み合わせることで、いままでにないステージに到達できるはずです。

すなわち、IoT機器が収集する情報を「視界の中にマッピング」していくことで、HoloLensのような機器は、人間の目を超える能力をもったものになる……という考え方です。

「先の製品や技術についてはコメントできない」とした上で、バーディーン氏は今後のHoloLensについて、次のように述べています。

バーディーン:(マイクロソフト)AI and Researchグループのハリー・シャムは、次世代のHoloLensに使う「HPU」に、機械学習処理に関する機能を搭載する、とコメントしています。それによって、より様々な状況を分析できるようになるでしょう。

HPUとは、HoloLensに搭載されているマイクロソフト製のプロセッサーのことで、現行版でも、位置認識などを司っています。次世代版では、ここに機械学習系の機能が搭載され、位置などを正確に把握するだけでなく、「見ているものがなにか、どういう状況かを認識」したり、多数の指や物体を認識して操作に使ったり、といったことが可能になる。こうした要素が、人やIoTデバイスとの空間共有に大きな役割を果たすのは間違いないです。

次世代HoloLensの発売・発表時期はまだ公開されていない。しかし、マイクロソフトが「ファーストライン・ワーカー」や「空間共有」を戦略の軸に置いている以上、その存在は、MRビジネスを本格化する上で、戦略上重要な地位を占めているのは間違いないです。

ベリタステクノロジーズは、Microsoft Office 365環境のデータ保護と情報ガバナンスの新しいソリューション「Veritas Data Protection and Governance for Microsoft Office 365」を発表しました。

同ソリューションは、「Veritas SaaS Backup」「Veritas Information Map」「Veritas Enterprise Vault.cloud」といった製品および機能で構成されるSaaS型のサービス。Office 365のデータを必要な時に必要な場所で分析する機能、電子情報開示(eDiscovery)、リカバリの機能を提供します。また、Microsoft Exchange Online、OneDrive、SharePoint Online、Skype for Business、Microsoft Teams、Yammerを含むOffice 365エコシステムを一元的に管理できます。

Veritas SaaS Backupは、Office 365のあらゆるデータのバックアップ、検索、リストア機能を1つのユーザーインターフェースにまとめた統合データ保護ソリューション。3ステップの簡単な設定の手順を行うだけで、いつでも、どこでも、どのデバイスからでもOffice 365データにすばやくアクセスできるようになる。また、直接ダウンロード、インプレースリストア、アカウント全体の復元、アカウントデータの移行など、複数のリストアオプションを利用できます。

Veritas Enterprise Vault.cloudは、HIPAA(医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律)やGDPR(一般データ保護規則)などの厳しい法規制要件に対応するソリューション。Exchange Online、OneDrive、Skype for Business、Yammerをサポートし、あらゆるコンテンツの改ざんを防止するリポジトリを提供します。また、インタラクティブ検索などの高度なeDiscovery機能により、文書レビュープロセスを効率化することもできます。

Veritas Information Mapは、Office 365エコシステムで保存される非構造化データをリアルタイムに表示するソフトウェア。SharePointやOneDriveに保存されたデータを詳しく理解することで、各データを保持、移行、削除すべきかどうかを、より適切に判断し、情報リスクを軽減できます。また、ファイル拡張子に関する情報を収集して、ランサムウェア攻撃や不審なファイルの迅速な検出に役立てることもできます。

米マイクロソフトは、ソースコードのバージョン管理ツールを利用した共有ウェブサービスを提供する米ギットハブを買収することで合意しました。事情に詳しい複数の関係者が明らかにしました。合意は4日にも発表される可能性があるという。ギットハブのウェブサービスは多くのソフトウエア開発者の間で人気を博しています。

これら関係者の1人によると、ギットハブは株式上場よりも会社売却を望み、サティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)に好印象を持ったことなどからマイクロソフトを売却先に選びました。同関係者は情報が部外秘だとして匿名で語りました。3日時点では合意の条件は明らかになっていないです。ギットハブは2015年に20億ドル(約2200億円)の評価を受けています。

サンフランシスコに本拠を置くギットハブは人気のサービスで利益を挙げることができず9カ月前から新CEOを探していたが、この買収が実現すれば前進が可能になる。また、オープンソース・ソフトウエアへの依存度を高めつつあるマイクロソフトにとっても重要なプログラム・ツールを獲得できます。